カテゴリー別アーカイブ: 郷土料理

郷土料理(2013年夏バージョン)

 先月に発行した「第11号はしかみかわら版」に掲載した階上町郷土料理の紹介です。
町家遊膳の川向店長が腕をふるって作った料理です。
家庭ではなかなか食べることができない馬刺しやホヤもありますので、いちど店に足を運んで食べてみてください。
おススメです!
階上町の郷土料理 2013年 夏バージョン

階上町の郷土料理 2013年 夏バージョン

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いちご煮御飯の焼おにぎり茶漬け

 階上町の八月といえばお盆休みで皆さん帰省している方も多いのではないでしょうか。久しぶりでふるさとの味に舌鼓を打っている姿が目に浮かびますね。カレイの煮付けにお煮しめ。いちご煮に水貝(あわび)。イカの細造りに卸し生姜を入れ、塩ウニで一杯。飲み終わったら「いちご煮御飯の焼おにぎり茶漬け」 と言うわけで!  今夏の郷土料理編は「いちご煮御飯の焼おにぎり茶漬け」です。

いちご煮御飯の焼おにぎり茶漬け まずは最初に「いちご煮御飯」を炊きましょう。
簡単なところでは「いちご煮」の缶詰(415g)階上漁協製造を使って炊く方法。
 この場合は磨いだお米2合に対し缶詰の煮汁にだし汁又は、水を足し好みの濃さに味を取り、全体で430ccの分量で炊くとちょうど良い具合に仕上がります。以下ではフレッシュなウニ、鮑(アワビ)を使って炊く方法を試みたいと思います。今回は出汁茶漬けです。
 炊く分量は2合ということにしましょう。お茶漬け4人前の目安です。使うレードルは36ccレードル。
※茶漬けとは書いて字の如く、御飯にお茶をかけて食べる方法ですね。これに対していろいろなお出汁を使って作るものもお茶漬けと言うようになりました。
 概ね昆布と鰹でとった吸地加減の出汁を張ります。
料理の作り方
  • 昆布と鰹で2リットルほどの出汁を引きます。 お米 2合は普段通りといでおきます。
  • 出汁(昆布と鰹) 600ccを火にかけ、斜めに切った長ネギ 3分の1を入れさっと一炊きます。長ネギの味と香りを含んだら取り出します。
  • 長ネギの味を含ませた、出汁 12レードル ・ 淡口醤油 1レードル ・ みりん 0.8レードルを量り、火にかけ、鮑とウニを入れて炊き、アクを掬います。あまり炊き過ぎないようにしましょう。炊き終わったら笊にあけ具と出汁を別々にして出汁は常温まで冷まします。笑い話ですがここで煮汁を捨ててしまう人が稀にいますので気をつけましょう。
  • といだお米2合に、常温まで冷ました出汁430ccを張りいちご煮御飯を炊きます。炊き上がった御飯に具を合せます。ネトネトにして仕舞わないようにしましょう。
  • 具を合わせたいちご煮御飯を四分割してまんまるお結びにします。これを火にかけ焼おにぎりにし、茶碗に入れ、上に焼きウニを乗せます。
  • 茶漬けの出汁を作りましょう。昆布と鰹の出汁800cc程を火にかけ、塩・淡口醤油・お酒少々で好みの加減に味付けをします。
  • 薬味は切り海苔、しその千切り、おろしワサビ以外は好みでトッピングしてください。又、出汁は出し入れでもいいですし、直に熱々をかけてもいいでしょう。
飲みすぎ、夏ばての体に優しいお茶漬けです。おいしい香の物も忘れずに! 料理の作り方をまとめたファイルは、こちらからダウンロードできます。
調理:町家&遊膳 厨房
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真ガレイの煮付け

 私(川向)が階上町にいた頃お袋がよくカレイの煮つけを作ってくれたものでした。真ガレイやナメタガレイが多かったように思います。  一般にカレイの煮付けは濃い口醤油と酒、砂糖で甘辛に煮付けます、がおふくろの味はもっとさっぱりとしたものでした。よくカレイ吸い物といっておりました。わたしも自分で食べたり「ふるさとはしかみ会」のスタッフミーティングなどのときは昔の味を思い出して作っております。特に赤ガレイや黒ガレイが入ったときはうれしくなります。 カレイの煮付け

料理の作り方
  • 大きめの真ガレイはうろこと内臓を取り、頭としっぽを落としてバランスをみて二枚に切り分けます。小さめなら姿のまま。
  • 適当な鍋に入れ、分量の煮汁を身がかぶるぐらい入れ、生姜のスライスと長ネギの斜め切りを加えてあくを掬いながら十八分ほど煮たら出来上がりです。ポイントは煮すぎない事、しかし、真砂(たまご)には熱が入りにくいので火の止め時は気をつけましょう。身を食べておつゆも飲める程度に出来たら OK !
煮汁の分量
出汁(昆布と鰹だし)10
濃口醤油0.5
淡口醤油0.5
0.5
味醂(みりん)
砂 糖適量
調理:町家&遊膳 厨房
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ヤリイカのけんちん蒸しと湯葉若竹煮

 今回は春の食材、槍烏賊と筍、若布を使った炊合せを作りました。お隣八戸はイカの水揚げ日本一。階上の若布の味も日本一と自慢の郷土産品です。私の住むここ深川も築地市場が直ぐそばにあり、新鮮な「ヤリイカと筍」が入りました。 料理は、「ヤリイカのけんちん蒸しと湯葉若竹煮」です。長い名前になりましたが、炊合せを作ろうという算段ですね。ヤリイカのけんちん蒸しと若竹煮を別々に作って盛り合せることになります。
ヤリイカのけんちん蒸しと湯葉若竹煮
イカのけんちん蒸しは一品でも様になります。走りのヤリイカを肴に熱燗で一杯如何でしょうか!
若竹煮
これからの季節、定番の若竹煮です。国産の筍の旨みと歯ざわりは食べてみて楽しいものです。もう一杯かな?
若竹煮
料理の作り方
  • ヤリイカは通常壺抜きにしますが今回は開いて一枚に広げて使いましょう。皮を剥いでサッと薄めの立て塩をくぐらせます。足は細かく刻んでおきます。
  • けんちん地を作ります。木綿豆腐は水切りしておきます。人参は細かい霰(あられ)に、隠元は小口切りにし、筍の姫皮も細かく切って①のイカの足と一緒に軽く茹でておきます。
  • 水切りした木綿豆腐をすり鉢に移し、すりながら砂糖、塩、淡口醤油で味を調えます。これに②の具を加え、ゴムべらで混ぜ合わせればけんちん地の出来上がりです。
  • 開いたヤリイカの内側に小麦粉の打ち粉をします。これにけんちん地を乗せて巻き、ラップで巻いて前後をしっかりと止め、更にアルミホイルで巻いて20分程蒸して出来上がりです。蒸し時間は太さに応じて変えて下さい。
  • 筍は上部を斜めに切り落とし、切り落とし面に斜めに包丁を入れておきます。ひたひたの水を張り、米ぬか、鷹の爪を入れて茹でます。太い部分に竹串が入る程度で茹であがりです。皮を剥いて形を整え濃いめの吸地加減に煮切味醂で味を調え炊き上げます。
  • ⑥若布はもどして筋を取り適詮に包丁し、手繰り湯葉で人差し指ぐらいの太さに巻きます。
  • ⑦包丁したけんちん蒸しは濃い目の銀餡にくぐらせ、湯葉巻き若布を枕にヤリイカ、筍と盛付け、甘めに炊いた梅麩をあしらい筍の煮汁を差します。
炊合せ。数種類の食材を別々にそれぞれの調理法に合った味付けで炊き、色よく盛合せたものをいいます。会席料理のメインとなるのが季節感たっぷりの炊合せです。
調理:町家&遊膳 厨房
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ドンコと階上そばの信州蒸し菊花餡かけ

階上町の郷土料理の紹介コーナーです。今回は「第4号はしかみかわら版」で紹介した「ドンコと階上そばの信州蒸し菊花餡かけ」です。

ドンコと階上そばの信州蒸し菊花餡かけ
料理の作り方
  • ドンコは三枚におろし、身幅の大きいところを観音に開き両面に薄塩を振って30分ほど冷蔵庫に入れておきます。
  • 階上そばは適当な量をとり、端を輪ゴムで止めて茹でます。(輪ゴムで止めると、巻くとき便利です)
  • 茹であがったそばは軽くしぼり、板海苔で巻きます。
  • 巻きすにラップを敷き、ドンコを皮目を下に置き、海苔で 巻いたそばを乗せて巻き込みます。そのままラップで巻きさらに巻きすで巻いて輪ゴムで止め、20分ほど蒸します。
  • 蒸している間に菊花餡を作ります。昆布とかつおの出汁に塩と淡口醤油少々、煮切味醂にて味を調え、茹でた菊花を入れ、片栗粉でとろみをつけ解きワサビを入れよく混ぜます。
  • むし上がったドンコは適詮に包丁し、器に盛り熱々の菊花餡を掛けます。ワサビの程よい辛さと菊の香りがドンコの旨みを引き立てます。またまたお酒が進みます。
※このコーナーは料理・飲み物は、「町家・遊膳」の店長である当会の川向理事から紹介していただいております。
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